二拠点居住のアレ的な話

東京と鳥取を行き来する二拠点居住。一人ひとりが自分のやりたいコトに挑戦できる社会の仕組みを生み出したい。

鳥取スタートラボ(とりラボ)を終えて。どんな意味があったのかを再考する。

先日、1月31日にこの1年間企画・運営を行ってきた「鳥取スタートラボ(とりラボ)」の最終プレゼン発表会が終わった。

 

少し経緯を説明すると、とりラボとは鳥取県で若者人材誘致事業という事業に運営委託という形で関わらせていただいたものです。

内容としては、都内在住で地方への移住を考えている人とか地域活性に興味あるなという人を集めて鳥取へ移住すると仮定したら、または鳥取に関わるとしたら何を仕事にするかどのような生活をしたいかという生業(なりわい)を約6ヶ月間をかけて考え抜くプログラムです。

ちなみに、公式Facebookページはこちら↓

https://www.facebook.com/torilabo2015/

 

さて、全過程が終わったので再度、とりラボの意味を考えてみました。

 

1.「考え抜く」ことの大切さ

人間、普段通りに生活していると【今後どのように生きていきたいのか】【何に時間を使いたいのか】などを考える瞬間って少ないと思うんですよね。

もっと言うと、本当に時間を使って「考え抜く」ってことはほとんどの人がしてないと思います。とりラボは6ヶ月もかけて生業を考えることもあり、そして最終の発表があることもあって皆さん苦しみながらも「考え抜く」時間を作れたのかなと思います。

立ち止まって、半分強制的にでも「考え抜く」時間をつくることは非常に大事だなと思いました。

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2.物理的移住以上の新しい移住のカタチ

日本全体で人口減少が起こっています。今後も続くでしょう。

そんな時にある特定の地域への移住が劇的に伸びるとは考えにくい。ただ、今回とりラボで感じたのは物理的移住のみが大事ではないというもの。

本気で鳥取をイメージして、どう関わるべきかどのような仕事をするべきかなどを考え、答えのない中で苦しい時間を過ごしたことによって参加者にとって【鳥取】はもはや「どこかの地域」ではなくなったんじゃないかと思う。

これは流行り風にいうところの「地域のファンを増やす」とは根本的に違う。

良い面も悪い面も含めて、「記憶に残る」といった印象だろう。

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3.ただの定住者と何か仕掛ける移住者のどちらがインパクトがあるか。

これはとりラボの意味というよりは、単純な問いかけでもある。

移住促進を語る際に、定住・定住・定住みたいなことがある。

ただただ、その地域に住んで定住してくれるということで何が変わるのだろうか。

もちろん、税収は伸びるけどね?

定住でなくとも、自分で課題を認識してそこに対してアクションを起こせる人材。

とりラボをやっていて、実際には定住いかんに関係なくそういった人材をいかに巻き込めるかが今後の地域にとって大事なのではないかと考えさせられた。

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さて、色々と振り返りましたが全体を通してやっぱり人が情熱を持って挑戦している姿は素晴らしいなーって感じた次第です笑

現実を直視せよ!社会はそうそう変わらない。

最近は東京でも地方創生ブームみたいなものを感じる。

テレビでは芸能人が田舎に移住して地域おこし協力隊したり、雑誌を開けば「今の若者は地方移住でやりたいライフスタイルを追求する」みたいな見出し。

 

人材の多様性は叫ばれて久しい。

ここ最近は、学歴じゃないよね。多様性に対応しなくちゃね。

なんて世間では言われていて、「これからの働き方」的なビジネス書も出るわ出るわ。

 

そんな時にこの2つの記事を立て続けに見た。

www.asahi.com

www.huffingtonpost.jp

 

地域活性みたいな文脈の中で活動することが多いこともあって、そこらへんの方々も含めて自戒だなーって思った。

昨年は唯一東京が流入増!

そして、小学生の78%が「いい大学を卒業すると幸せになれる」と思っているのである。しかも、9年前に比べてこう答えた小学生は増えてるなんて。

 

大事なことは浮かれず、虎視眈々とやるべきことを積み重ねていくこと。

そして、現実を認識した上でどうするかを組み立てることである。

と本当に実感した次第。

正規雇用がなくなり、個人ワーカーが台頭する近い将来の働き方

jp.techcrunch.com

結局は自分の人生を何に使うか。を個人がしっかりプラン立てした上でそのあとの選択肢が多様になってきたと思う。

そして、それはこれからどんどん進むだろう。

規模と個別最適ができるようになってきた今、世界規模で自己実現の最適化を考える良いチャンスなんだと思う。