ライダー向けゲストハウス『BASE8823』開始!空き家利活用で何を目指すか。
こんにちは。
一般社団法人ワノクニでは主な事業として、空き家利活用事業があります。
ワノクニが家守的な立場で地域の空き家を持主から賃貸した上でそこに移住希望者に住んでもらったり、事業主さんにお貸しするというのがこの事業です。
その第一弾として、株式会社トリクミがライダー向けのゲストハウス『BASE8823』をやっていただけることになりました。
株式会社トリクミとは『実践とクリエイティブを通して誇れる田舎の未来をつくる』というビジョンのもと、鳥取県八頭町の隼地域を中心に事業をされています。
TORIKUMI - 株式会社トリクミ | CREATIVE AND ACTION
カフェHOME8823経営されている方々で、地元出身の同級生が自分たちの地元を盛り上げるために2014年頃から活動されています。
BASE8823立ち上げに向けて、クラウドファンディングにも挑戦中です。
ぜひご支援よろしくお願い致します。
トリクミの方々の想いなどが記事にもなっているのでご一読ください。
マチノコト » 古民家をリノベして隼地域に集まるライダーたちが滞在できるゲストハウスをーー鳥取のまちづくり会社トリクミの新たなチャレンジ
さて、今回はワノクニという立場として空き家利活用によって目指すところのお話です。なぜ自分たちで出店したりするのではなく、家守としての空き家利活用なのかを説明したいと思います。
「空き家」それ単体では価値はありません。そんな資源の種がゴロゴロ。
現在、地域にはたくさんの空き家が出てきています。
鳥取県八頭町も同じです。それは単に誰も利用していないままでは価値がありません。
しかし、昨今「リノベーション」が流行っているように誰かが住んだり、事業主さんが店舗へと変えるなど何か付加価値をつけてあげるとそれだけで味があり、昔ながらの価値ある資源へと変わるのです。
そして、そんな資源の種が田舎にはゴロゴロとたくさん存在しています。
逆にいえば、あまりにゴロゴロとたくさんありすぎて一事業体だけでは利活用が進みません。
利活用が進まないのは、情報開示不足と地域とのつながり
そんな資源が転がってるならみんなどんどん使えばええやないかとなります。
が、
課題はむしろ情報開示が進まないこと。そして、持主さんがどこの誰ともわからない人に貸したがらないことが大きいです。
だからこそ地域の人とある程度面識のある代表がいる一般社団法人であり、行政とも仕事のやり取りをしているワノクニが仲介に入ることで、資源の可視化と利用したい人とのコネクトをしていこうと考えたのです。
そういった意味では、今回のトリクミさんは例外的なところもあります。
トリクミの皆さんも地域の方々との繋がりは強いと思いますので、どちらかといえば第一弾としてお互い一緒に挑戦してみようという意味合いが強いです。
それはさておき、ワノクニとしてはそういった資源を利活用することで「挑戦の場」を作っていきたいと考えています。
つまり、ワノクニとしての空き家利活用事業とは移住をするにしても、プロジェクト単位で地域に関わるにしても、何か事業を始めるにしてもその資源として利活用していただくことで人が挑戦できる場を作っていくことだと考えています。
空き家が新たな価値を持つことで地域にインパクトを生み出す
もともとは誰も利用せずにそこに存在していた空き家。
それを上述したように人が住んだり、事業が始まったりすることによって新たな価値創出の場へと変わっていきます。そうすることで、ゆくゆくは地域にとっても良い効果が生み出されていきます。
そういった意味で将来的な目標としてはワノクニが家守的な立場として様々な人の挑戦の場を生み出すことによって地域に新たな価値を創出していきたいと考えています。
グーグルが突きとめた!社員の「生産性」を高める唯一の方法はこうだ!だそうです。
データ分析、モデルづくりに圧倒的な強みをもつGoogle先生。
そんなGoogle先生が突き止めた生産性を高める方法。
結論からすれば、
『社員一人ひとりが会社で本来の自分を曝け出すことができること、そして、それを受け入れるための「心理的安全性」、つまり他者への心遣いや共感、理解力を醸成することが、間接的にではあるが、チームの生産性を高めることにつながる。』
(記事より引用)
唯一かは別にして、この心理的安全性というのは考えてみれば当然である。
そもそも、なぜチームで働くのだろうか?
ひとつは、個人では届かない範囲・出来ないことを補い合うためである。
もうひとつは、三人寄れば文殊の知恵である。
このどちらの観点においても、【あなたの本来の姿がどこからどこまでなのか】をハッキリさせることは非常に重要であることは間違いない。
補うためには、その人が得意な分野と不得意な分野・興味範囲や嗜好性をしっかりと捉えなくてはいけない。そして、文殊の知恵を生み出すためには発言したら否定される環境では確実に力を発揮しないのである。
つまり、本来の自分を曝け出すことによって得意な分野と不得意な分野を互いに把握するためには受け入れる姿勢・否定せずに共感する形での心理的安全性を担保する必要性があるということだろう。
今後さらにIT化・ロボット化によって人間本来の役割とは何かを考える上でこのニュアンス的な何かや雰囲気的な定性情報をいかに定義して数値化するかは非常に大事だと思う。
実はそのニュアンス的な何かや雰囲気的な定性情報こそが人間が能力を発揮する上で大事な部分であり、ロボットにはしばらく理解できない領域でもあるからだ。
組織や個人の『暗黙知』こそが働き方変革を阻害する原因
個人事業主となって、そろそろ1年が経ちます。
「働き方」という観点からこれまでの自分自身を振り返ると、
1.スタートアップ:数ヶ月前に立ち上がったばかりの組織。少人数で働き方自由。基本拠点はコワーキングオフィス。
2.一般企業:定時があり、オフィスがあり、大企業との取引もある社員600名くらいの会社。末端の新卒。
3.スタートアップ:店舗運営型のビジネスモデル。定時あり、店舗にベタ付きしながら事務作業・本部作業も行う。
4.個人事業主:東京と鳥取の二拠点居住。基本的に定時なし、オフィスなし。リモートワークを中心としてskype会議やメールベースのコミュニケーション多用。
とまぁ、こんな感じ。
そう考えると、今まで定時帰りはなかったものの(笑)それ以外のほとんどの働き方は経験したとも言えます。そして、大企業からスタートアップ、そして個人事業主や小さな制作・企画会社、行政やNPO法人といったたいていの組織ともやり取りを経験しています。
そんな中で、組織や個人の『暗黙知』的なノウハウや文化・慣習こそが今後の働き方変革にとって非常にやっかいであるということを悶々と感じています。
例えば、スタートアップでいうと基本的には少人数なのでメンバー同士の相性やチームワーク、個人の意欲によってパフォーマンスが大きく変わります。だからこそ、一般企業では考えられないくらい仕事に対する価値観共有や現状共有もマメであることが多いように思います。リスクに関する考え方は「リスクは取る」のが普通です。
次に、一般企業では制度が充実し、ある程度の指示に関しては守ることが当たり前です。業務の中で指示が出た部分に関してはちゃんとやるのが普通だからこそ仕事に対する価値観共有などが少なくとも会社全体が歯車のようにちゃんと回り、パフォーマンスを発揮します。リスクに関する考え方としては出来るだけ避ける方が無難です。
最後に、個人事業主では誰かに報告・相談・連絡するみたいなことがほとんどありません。結果、プロジェクト単位になった際にメンバー同士もある程度は干渉し合わない状況がほとんどです。なので、タスク管理ツールを入れてもそもそも更新されないみたいな状況が起きます。リスクに関する考え方としては、大きなリスクは取りませんが小さなリスクを分散的に管理します。
さて、上記3つの働き方がそれぞれ長かった人が一緒に仕事をすると何が起きるでしょうか?おそらく、スタートアップ出身者のことを一般企業出身者や個人事業主出身者はアツくて、何でも話したがるやつと思うかもしれません。また、一般企業出身者はタスク管理や連絡が個人事業主出身者から滞ってることに腹を立てるかもしれません。逆に、スタートアップ出身者は他二人のことを仕事を本気でやる気あるの?と思うかもしれません。
これまで、色々な段階において『新しい働き方』はブームになりました。
直近でいえば、ノマドワーカーです。
もちろん、今でも同じように働いている人はいるかもしれません。それでも、全体の働き方に影響を与えたかといえばそんなことはないでしょう。
現在、ランサーズやクラウドワークスによって主婦や副業を行う人が増えています。
今後本当の意味で働き方変革によってリモートワークやパラレルキャリアという場所や組織に囚われない働き方や個人がしっかりと自分のライフスタイルに合わせた働き方を選択する際に、上記のような組織や個人の『暗黙知』的なノウハウや文化・慣習が障壁となる可能性が高いでしょう。
逆にいえば、こういった部分を越えるための正しいチームビルディング方法もしくは取引先とも良好な関係を築ける方法が今後の働き方を変えることにつながるのかなと思います。
もちろん大きなインフラ整備やツールも大事だと思います。
ただ、リアルな話このへんの言葉にできない暗黙知こそが働き方変革を阻害する大きな要因のひとつであり、一番やっかいな要因なのかもしれません。